「理解していたら、正解する」
「理解していなかったら、誤答する」
「誤答していたら、理解していない」
「正解していたら、理解している」
どれ一つとっても、本当に、常に起きることでしょうか。
「理解していたら、正解する」のパターンをくつがえす現象があります。
つまり、「理解していたら、誤答する」ことがあります。
心理学の実験で、数十人を集めて、超カンタンな問題を出して、選択肢をいくつか提示します。
「Aだと思う人は手を挙げてください」などと進行します。
誤答となる選択肢のときに会場のほとんどの人(仕掛け人)が手を挙げた時、
「あれっ」と思いつつ一緒に誤答してしまう人(実は1人だけの被験者)がいます。
むしろ、1人だけ空気を読まずに正解する人が少数派となる心理効果があります。
また、パイロットの研修で、飛行機の操縦中に、
「右側の滑走路には着陸しないでください。」
と言われると、7割の人が右側の滑走路に着陸するそうです。
このように、テスト、検査、試験で正解していることと、理解しているかどうか、とは、
少し異なることであり、現実世界での結果としての正解・誤答が起きるまでには、
理解しているかどうか以外の要因が働くこともあり得る、という話でした。
~余談~
テストの得点を上げるためのコツの一つには、
テストを受ける環境と似た環境に慣れておくこと、
すなわち、同じ時間、場所、などのコンディションを整えておくことだそうです。