SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)は、インターネット上でビジネスを展開できるこのご時世、重要な宣伝の手法です。
1. 各Webページ(1ページごと)のHTMLのソースコードで工夫することや、
2. 各Webページ(1ページごと)に対する評価、
3. サイト(ドメインごと)全体に対する評価、
4. 他のサイトとの関係性に対する評価、
5. 検索エンジンを運営する企業(GoogleやMicrosoftなど)による個々のサイトの評価
が関係しているそうです。
上記では「評価」と言っていますが、誰による評価でしょうか。
そもそも、SEOは検索エンジン(GoogleやBing)での検索結果の上の方に表示されたいがための工夫です。(検索上位と言います)
検索エンジンを運営する企業は、インターネット上に存在するサイト、Webページを自動で見ていくソフトウェアを開発して、それを実行することで膨大な検索エンジンを運営しています。
そのソフトウェアはインターネットという広大な海を回遊していくという意味合い(おそらくこのイメージ)で、クローラー(Crawler)と呼ばれています。
1. のHTMLのソースコードでの工夫はクローラーに対する宣言であり(表札、看板)、
2. のWebページごとの評価、3. のサイト全体の評価、4. の他のサイトの関係性に対する評価は、クローラーが見て回った結果、クローラーが行う評価であり、
5. の個々のサイトの評価は、人間が判定したブラックリストです。
1. のHTMLのソースコードにおける工夫では、クローラーに対して示す情報を書いておくものです。
具体的なタグ(要素)として、<meta name="">タグ、<link rel="canonical">タグ、<meta property="og">タグなどがあります。
これらは外観のような情報であり、例えるとお店の名前、宣伝文句、看板、住所のようなものです。
SEOに有用な<meta name="">タグには
<meta name="title" content="サイト名" />
<meta name="keywords" content="キーワードその1, キーワードその2" />
<meta name="description" content="検索結果に表示する、そのWebページの概要" />
があります。
<meta>タグのkeywordはクローラーは見ていないという話題もありますが、書いておくデメリットはあまり無さそうなので、書いておくとよいでしょう。
ちなみに、keywordは多すぎてもよくないそうです。
<link rel="canonical">タグでは
<link rel="canonical" href="そのWebページのURL" />
と書きます。
これは、サイトのトップページ(ホームページ)のURLがよく「http://aaa.com」となっていますが、本当は「http://aaa.com/index.html」などの、あるHTMLファイルにアクセスしています。
「index.◯◯」は自動的に検出されるので、「◯◯.com」にアクセスしてもちゃんと表示されます。
しかし、検索結果に表示されるURLとしては、ブランド名と関連性のあるURLは出来るだけ煩雑でなく、簡潔な方が覚えられやすいということもあり、「◯◯.com」にしたいものです。
このような理由により、クローラーに対して「◯◯.comで登録して」と言っています。
ちなみに、クローラーが検索エンジンに登録することをインデックスすると言います。
SEOに有用な<meta name="">タグには
<meta property="og:site_name" content="サイト名" />
<meta property="og:type" content="website">
(トップページはwebsite、各ページはarticle)
<meta property="og:title" content="各ページのタイトル" />
<meta property="og:description" content="各ページの概要説明" />
<meta property="og:url" content="URL" />
<meta property="og:image" content="SNS上でリンクとして表示する画像" />
があります。
これらはSNS関連のタグであり、TwitterやFacebook上でURLを紹介するときに、自動でついでに表示される情報を、当該サイト側で登録しておくものです。
口コミの効果や、自身によるSNSを利用した宣伝のためにも書いておきましょう。
2. の各Webページ(1ページごと)に対する評価に移ります。
クローラーがWebページを閲覧して(JavaScriptの実行やボタンクリックもしているらしい)、各企業(GoogleやMicrosoft)が目指す検索エンジンの将来像に照らし合わせて、良いページと判断すれば、良いページとします。
その際、<h1>タグや<nav>タグなどのセマンティックウェブに関する知識も活かせるでしょう。
セマンティックスとは日本語で意味論だそうで、そのWebページが何を意味しているか、を考えるものです。
そのためには、本文での各段落のタイトルや本文を見つつ、判定していきます。
そのときにクローラーにとって参考になるのが、各タグの使い方です。
(これは<h1>タグを使っているので、ページの中で重要なタイトルですよ~)
他にも、schema.orgのような、情報のメタ情報(具体的な人名に対して「著者」など)を登録するコーディングも有効かも知れません。
3. サイト(ドメインごと)全体に対する評価に入ります。
クローラーからすると、良いページが多いサイトは良いサイト、というように、サイト全体に対する評価もあります。
ここでは、サイトが有するページ数がキーとなります。
4. 他のサイトとの関係性に対する評価です。
クローラーからすると、良いページ・良いサイトは、他のサイトから参考になる情報があるはず、となります。
そこで、他のサイトからリンクが貼られていることが、分かりやすい指標となります。
SEO業界では、意図的に別サイトも作成して、メインサイトにリンクを貼るという作戦があります。
このための別サイトのことをサテライトサイトと言います。
5. 検索エンジンを運営する企業(GoogleやMicrosoftなど)による個々のサイトの評価へいきます。
商品を個人が宣伝するアフィリエイトのサイトが増えたことや、専門家でない人達による専門的なサイトの不祥事が起きたことを踏まえて、各企業が(人間による)手動でブラックリストを作成しています。
すると、それまでSEOに強かったサイトが、一気に検索結果の数百位にまで下がったりします。
人工知能に期待が寄せられる時代ですから、この評価方法も自動化されるようになるでしょう。
また、ペンギンアップデートやパンダアップデートと称されるような検索エンジンのインデックス方法のアップデートが行われています。
そのため、SEOにおける各種の工夫・対策は、現行のインデックス方法で有用なだけで、将来的にどうかは不明です。
さらには、検索エンジン業界にも楽天やDuckDuckGoと言った別企業があります。
すなわち、Google王者(YahooもGoogleのインデックスを使用している)の時代から移り変わるかも知れないのです。
SEOでは、人類第5の地を賭けた正義と悪の戦いで、どう振る舞うかが問われています。