ワープは可能なのでしょうか???
アニメ上では、よく沖田十三が「ワープ!」と言ったり、松本零士作品に代表されるように、ワープが描かれています。
少々、物理学的な感じでいきます。
マクロの物体(数cm以上?)を、その形状を(原子レベルでみても)変えずに「光速」より速い速さで移動させることを考えます。
しきい値を「光速」としているのは、それ以下では「ワープ」と呼べないだろうと言えるからです。
ワープの方法には少なくとも2種類考えられています。
1. 空間のゆがみを生じさせ、少し移動させ、ゆがみを戻す。
2. 素粒子レベルに分解して、量子テレポーテーションで瞬間移動させて、元の物体に再構築させる。
1. の方法には、1997年にMichael J. PfenningとL. H. Fordにより、現実的には不可能と示されました。
「現実的には」と言っているのは、ワープに必要なエネルギーが、この宇宙内に存在しているエネルギーの10倍だからだそうです。
この世界の物理学的な構造では可能(原理的には可能)だけど、燃料不足というわけです。
論文はこちらです。
https://arxiv.org/abs/gr-qc/9702026
ページ右側の「PDF」をクリックすると、本文が読めます。
(一般相対論の記述とあって、tanhが見られます。)
2. の方法はMichael Greenの番組で紹介されていました。
量子テレポーテーションの実験が成功していることに際して、ワープといった概念まで議論の対象となってきています。
さらに、その3. として、新たにワープの可能性が考えられています。
20世紀以降の常識でついていけない領域に物理学が進展してから、ワクワク感が常にある時代となっていますね。